freee人事労務で36協定を電子化|中小企業が紙運用から脱却するための完全ガイド
「36協定の書類、毎年どこに保管したか分からなくなる……」
「労基署への提出、担当者が変わるたびに手順を一から確認している」
そんなお悩み、まだ紙で解決しようとしていませんか?
2026年4月、freee人事労務が36協定の電子締結・電子申請に完全対応しました。これは単なる機能追加ではなく、中小企業の人事労務担当者にとって「年に一度の大仕事」が劇的に楽になる転換点です。この記事では、36協定の電子化が何を変えるのか、freee人事労務でどう実現できるのか、現場目線でまるごと解説します。
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36協定の電子化とは?中小企業が押さえるべき基本
そもそも36協定の電子化って何?
36協定(時間外・休日労働に関する協定)の電子化とは、これまで紙で行っていた以下のすべてをデジタルで完結させることです。
| 従来の流れ(紙) | 電子化後の流れ |
|---|---|
| 労使協定書を紙で印刷・記名押印 | システム上で電子署名・クリック承認 |
| 管轄の労働基準監督署へ持参または郵送 | e-Gov(イーガブ)経由でオンライン申請 |
| 紙の控えをファイリング・保管 | クラウド上に自動保存・検索可能 |
厚生労働省は2026年施行の労働基準法改正に伴い、36協定届を含む労働関連書類の電子化・デジタル管理の認定範囲を大幅に拡大しました。つまり「法的に大丈夫なの?」という不安も、制度面から解消されています。
なぜ今、中小企業に必要なのか
中小企業こそ、電子化の恩恵が大きい理由が3つあります。
- 専任担当者がいない:経理・総務・人事を兼任しているケースが多く、年1回の36協定更新に時間を取られるのは痛手
- 紙の管理ミスが起きやすい:労基署の調査時に原本が見つからない、という事態が実際に発生している
- 改正法への対応が急務:2026年以降、電子化対応をしていない企業は相対的にコンプライアンスリスクが高まる
「うちの会社には関係ない」と思っていると、気づいたときに乗り遅れます。
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freee人事労務での36協定電子化:具体的なステップ
freee人事労務の2026年4月アップデートにより、36協定の締結から申請・保管までが追加料金なしでできるようになりました。以下の手順で進めることができます。
ステップ1:会社・事業所情報を確認する
freee人事労務に会社の基本情報(所在地・労働保険番号・管轄労基署)が正確に入力されているか確認します。ここが誤っていると申請書類にエラーが出るため、最初に整備しておくのがポイントです。
> 💡 現場のヒント
> 事業所が複数ある場合、管轄の労基署がそれぞれ異なります。拠点ごとに情報が登録されているかチェックしましょう。
ステップ2:労使協定の内容を設定する
freeeの管理画面から「36協定届」の作成画面へ進み、以下を設定します。
- 時間外労働の上限(月・年)
- 対象となる業務の種類
- 協定の有効期間
- 労働者代表(過半数代表者)の氏名
時間外労働の上限は原則「月45時間・年360時間」ですが、特別条項付きの場合は別途設定が必要です。
ステップ3:労働者代表に電子承認を依頼する
ここが電子化の最大のポイントです。従来は紙に署名・押印をもらいに行く必要がありましたが、freee上から代表者にメールで承認依頼を送信し、クリック操作で電子署名が完了します。
- 代表者がfreeeのアカウントを持っていなくてもOK(招待リンク方式)
- 承認状況はリアルタイムで確認できる
- 承認後は変更不可のロック状態になるため、改ざん防止にもなる
ステップ4:e-Gov連携でオンライン申請する
電子署名が完了した36協定届を、freeeから直接e-Govへ送信します。(API連携の詳細はこちら)

申請後の受付番号もfreee上で確認可能です。これまで「郵送したのか持参したのか」が不明になりがちだった管理が、申請履歴として一元管理されます。
ステップ5:クラウドに自動保存・次年度更新も楽に
申請済みの36協定書類はfreeeのクラウド上に自動保存されます。次年度の更新時には、前年のデータを引き継いだ状態から作業を開始できるため、毎年の作業時間が大幅に短縮されます。
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導入事例(匿名):従業員45名の製造業B社の場合
課題
毎年3月末が近づくと、総務兼経理を担当する田中さん(仮名)にとって、36協定の更新作業は大きな負担となっていました。更新時期になるたびに、必要書類を紙で印刷し、内容を確認したうえで各部門長のもとへ押印をもらいに回る必要があり、社内調整だけでも相当な手間がかかっていました。さらに、その後は完成した書類を管轄の労働基準監督署へ持参する必要があり、一連の対応にかかる時間は年間で丸2日分にのぼっていたといいます。
問題は、単に作業時間が取られることだけではありませんでした。36協定の更新時期は、ちょうど他の月次業務や年度末対応とも重なりやすく、請求処理や経理業務、各種社内手続きが後回しになってしまうことへの心理的な負担も大きかったそうです。制度上必要な対応だと分かっていても、紙のやりとりや押印、持参といったアナログな手続きに多くの時間を奪われることに、強いストレスを感じていたといいます。
導入
freee人事労務の電子申請機能の整備を機に、同社は36協定の電子化に踏み切った。これまで紙で行っていた作成・押印・提出の流れを見直し、e-Govを活用したオンライン申請へ切り替えることで、年度末に集中していた総務業務の負荷を軽減したいという狙いがあった。freee人事労務では、gBizIDを取得することで、画面上から e-Gov を通じた各種書類の電子申請が可能と案内されており、こうした仕組みを活用することで、36協定の運用も紙中心からデジタル中心へ移行しやすくなっていた。
また、社内に専任のIT担当者がいなかったため、導入時には支援パートナーへセットアップを依頼したが、実際の初期設定は想定よりも大きな負担にはならなかった。必要な事業所情報や申請に関わる設定を整理したうえで作業を進めた結果、初期設定は半日程度で完了。大掛かりなシステム開発を伴わず、既存業務の延長線上で電子化へ移行できたことが、導入判断を後押しした。
結果
初年度の36協定更新作業は、初期設定の確認から実際の申請完了まで含めても約2時間で終了しました。従来は、書類の印刷、押印依頼のための社内移動、提出準備といった作業に多くの時間を要していたが、電子化後はその一連の手間が大幅に削減され、労働者代表への承認依頼もメール1本で完結し、関係者とのやりとりもスムーズになったことで、更新業務全体の負荷は大きく軽減。
実際に担当していた田中さん(仮名)も、「あの押印のために動き回る時間がゼロになった」と話しており、紙運用ならではの煩雑さから解放されたことを実感しているという。さらに、提出後の書類もクラウド上で整理・保管できるようになったことで、後から控えや過去書類の保管場所を探す手間もなくなった。単なる工数削減にとどまらず、必要書類をすぐ確認できる体制が整ったことで、コンプライアンス対応の面でも安心感が高まりました。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 36協定の電子申請は法的に有効ですか?
A. はい、有効です。厚生労働省が2026年施行の労働基準法改正に合わせ、電子化・デジタル管理の認定範囲を拡大しました。e-Gov経由での電子申請は従来から認められており、今回の法改正でさらに要件が整備されています。
Q2. freee人事労務での36協定電子化に追加料金はかかりますか?
A. 2026年4月アップデートは既存ユーザーへの追加料金は発生しません。ただし、対象プランについては公式サイトでご確認ください。
Q3. 労働者代表がITに不慣れでも電子承認できますか?
A. できます。freeeはメールで送られるリンクをクリックして承認する方式のため、freeeのアカウントを持っていない方でも操作可能です。スマートフォンからの承認にも対応しています。
Q4. 複数の事業所がある場合、一括で申請できますか?
A. 事業所ごとに管轄の労基署が異なるため、申請は事業所単位になります。ただし、freeeの管理画面上で複数事業所を一元管理できるため、確認・進捗管理は一か所でできます。
Q5. 電子化した書類はどのくらいの期間保存されますか?
A. 労働基準法上、36協定書類の保存義務は3年間です(2020年以降の改正後)。freeeのクラウド上に保存されるため、保管場所の心配がなくなります。
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まとめ・次のステップ
今回のポイントを整理します。
- 36協定の電子化は、2026年の法改正で整備が進み、今が始め時
- freee人事労務なら追加費用なしで締結・申請・保管が一元化できる
- 中小企業こそ、年1回の紙作業から解放されるメリットが大きい
「まだ紙でいい」と思う気持ちは分かります。でも、担当者が変わったとき、労基署の調査が入ったとき、そのときになって「電子化しておけばよかった」となるのは避けたいですよね。
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ロジカルファクトリーでは、freee人事労務の導入支援から36協定電子化の初期設定まで、中小企業の現場に合わせた伴走サポートを行っています。「うちの会社でもできるのかな?」と気になった方は、まずは気軽にご相談ください。


